コラム
歯のケアで認知症予防⁉
こんにちは、はるにれ歯科クリニック院長の奥です。
今回は歯周病と認知症の関係についてお伝えしたいと思います。
超高齢社会を迎えた日本において年々認知症患者は増加しており2025年には65歳以上の方の5人には1人は認知症を患うと言われています。
認知症の多くは、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症です。
歯周病は50歳代以上の約80%がかかっている疾患ですが、一般的に口の中だけの病気と捉えられがちです。しかし最近の研究では全身の病気と関わりがあることが分かってきています。その中の一つが認知症です。
なぜ、歯周病と認知症に関係があるのでしょうか?
歯周病にかかっていると、口の中の菌が歯ぐきから血管内に侵入し、脳まで流れ着いて、小さな脳出血を引き起こします。その結果、神経細胞がダメージを受けて脳血管性認知症を引き起こすと言われています。
さらに、歯周病がある方は口の中で慢性的な炎症が起こっています。それを放置しておくと、今度は全身に炎症が広がってしまいます。アルツハイマー型認知症は脳の炎症なので、歯周病の影響で炎症が増強され、進行してしまいます。
また、歯が抜けている本数が多い方ほど認知症を発症しやすいことも分かっています。成人の歯を失う原因の第一位は歯周病です。ですから歯周病予防をしてご自身の歯を1本でも多く残すことが認知症予防にもなるのです。
他にも、歯周病と認知症の関係は、様々な研究結果から明らかになってきています。
毎日の正確な歯磨きなどご自身のケアと、定期的な歯科医院での健診によって、認知症のリスクを減らしていきましょう。