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子供の歯科矯正が増えている!?

こんにちは、岐阜県庁近くにある医療法人ELMS はるにれ歯科クリニックです。

最近、お子様の歯並びに関してのお問い合わせが非常に多くなっていますが、子供の歯の矯正は、単に見た目の美しさを追求するだけでなく、機能的な問題を解決し、将来の口腔衛生を守るために非常に重要です。

歯並びの悪い子供が増えてしまっている背景は?

最近の子供は、顎が小さく顔がほっそりしている子が非常に増えています。顎が小さいと歯の並ぶスペースが足りないため、ガタガタに生えてしまったり、歯の裏から歯が生えてきてしまったり、ということが起こってしまいます。

理由は、下記のような要因が複合的に影響しているといわれています。

①生活習慣の変化

現代の子供たちは、過去に比べて加工食品を多く摂取しており、柔らかい食事が主流になっています。硬い食べ物を咀嚼することが少なくなった結果、顎の筋肉や骨が十分に発達しない可能性があります。咀嚼の機能が顎の成長に重要な役割を果たしているため、この変化は顎の成長に影響を与えると考えられています。

②栄養摂取の違い

コンビニや外食、テイクアウト等が充実して生活が便利になる一方で、やはり「栄養の偏りや不足」は起こりがちです。特に、子供の骨格の成長に必要な栄養素の摂取に影響を与えることがあります。特にビタミンDやカルシウムなどの骨の成長に必要な栄養素が不足していると、顎骨を含む骨格の正常な発達が妨げられることがあります。

③環境的要因(コロナ要因)

都市化や生活環境の変化により、屋外で遊ぶ時間が減少し、運動不足になる子供が増えています。身体活動の減少は全身の筋肉発達に影響を及ぼし、顎の筋肉の発達にも関連しているかもしれません。コロナで長い間、マスク生活が続いたことにより口呼吸が多くなり、口を閉じる筋力が衰えたという指摘も増えています。

④スクリーンタイムの増加

スマートフォンやタブレットなどの使用が増えたことで、長時間下を向いて過ごす時間が増え、これが顎の位置や発達に影響を与えているとの指摘もあります。

早い段階(幼少期)で矯正治療は必要か?

歯の矯正治療は、単に美しい笑顔を作り出すためだけではなく、子供の発達と健康においても重要な役割を果たします。では、なぜ幼少期からの矯正治療が必要なのでしょうか?

①歯の矯正治療と子供の成長

子供の顎は成長途中で柔軟性があり、この時期に矯正治療を行うことで、歯並びや咬み合わせの問題をより効果的に、そして時にはより簡単に解決できることがあります。歯や顎の発育は、全身の成長と密接に関連しており、早期にこれらの問題に対処することは、子供の将来の健康に大きく寄与します。

②咬み合わせの問題と発達

不正咬合(ふせいこうごう)は、適切な咀嚼(そしゃく)を妨げ、食べ物の消化吸収に悪影響を与える可能性があります。また、顎の筋肉の発達にも影響し、長期的には顔の形状にも変化をもたらすことがあります。幼少期に咬み合わせの問題を解決することは、これらの問題を未然に防ぐために重要です。

③発音の問題と自己表現

歯並びは言葉の発音にも影響を与えます。特定の音の発音が困難になると、子供はコミュニケーションを取ることを必要以上に恐れるようになってしまうこともあります。自信を持って話すことは自己表現の基本であり、矯正治療によって改善することができます。

④口腔衛生と将来の健康

歯並びが整っていると、ブラッシングやフロスがしやすくなります。これにより、歯垢や歯石の蓄積を防ぎ、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。幼少期からの矯正治療は、一生涯の口腔衛生の基礎を作ることにつながります。

⑤自己肯定感の向上

見た目の印象は、子供の自尊心や自己肯定感に大きく影響します。歯並びが原因で笑顔を隠したり、自分を表現することを避けたりする子供もいます。矯正治療は、子供が自分の外見に自信を持つ手助けをします。子供の歯の矯正治療は、見た目の美しさを提供するだけでなく、健康な噛み合わせの確立、発音の向上、口腔衛生の維持、そして自尊心の構築に不可欠です。

幼少期は顎の成長が活発であり、この時期に矯正治療を行うことで、これらの利点を最大限に活かすことができます。

親として、子供が適切な時期に矯正の評価を受けられるよう、歯科検診を定期的に受けることが大切です。お子様の口腔内に関して、はるにれ歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

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